スキルアップ
2013年11月27日
本田宗一郎の「"仕事"への熱を加速させる言葉」
[連載] スキマ時間の1分間を有効活用。偉人の名言で自分磨き【3】
『1分間本田宗一郎』より
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たった1分で偉人たちのエッセンスが学べる連載。今回は、常識を打ち破り続けた仕事人=本田宗一郎の名言の中から、「仕事」への熱を加速させる言葉(信念)を紹介します。通勤時間や待ち時間など、「スキマ時間の1分間」を活用して、自分磨きに役立ててください。


課長、部長、社長も、包丁、盲腸、脱腸も同じだ。要するに符丁なんだ。


 最近の若者は出世に対する関心が薄くなっているという。しかし高度成長期は、課長や部長になるということは、サラリーマンの大いなる夢であった。

 そんな時代、本田は「うちは、私を含めて全員が社員」という姿勢を貫いている。

 三重県である会議が開かれた時のことだ。昼になり、管理職の1人が松阪牛の老舗「和田金」に案内しようとしたところ、本田は「和田金って、50人も一緒に食事できる部屋があるのか」と尋ねた。和田金へ行くのは本田と一部の管理職で、あとは弁当だった。それを知った本田は「じゃあ、俺も弁当にする」と答えたという。

 本田の仕事への要求は厳しい。しかし、「社長だから」「重役だから」といった特別待遇は大嫌いだった。本田は言う。

「課長、部長、社長も、包丁、盲腸、脱腸も同じだ。要するに符丁なんだ。命令系統をはっきりさせるために符丁があるんで、人間の価値とは全く関係ない。人の偉さというのは、いかに世の中に奉仕したかということだ」

 幼い日、袖が鼻水でこちこちになった着物を着ていた本田は、五月人形を見に行った家で「お前みたいな汚い子は来ちゃいけない」と追い返された。お金のあるなしで人を差別する悲しさを知った本田は、「人間誰でも皆平等でなければならない」と考え、それを経営者となってからも守り通した。

(了)
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1分間本田宗一郎
常識を打ち破る人生哲学77
岩倉信弥 著



【著者】岩倉 信弥(いわくら しんや)
1939年、和歌山県生まれ。多摩美術大学理事・名誉教授、経営学博士(立命館大学)、東京理科大MOT客員教授、本田技研工業株式会社・社友、立命館大学、北京中央美術学院客員教授、(財)日本産業デザイン振興会理事歴任。1964年、多摩美術大学卒業と同時に本田技研工業株式会社に入社。創業者・本田宗一郎の薫陶を受け、一担当デザイナーから経営的立場まで、幅広いデザイン活動や商品開発に携わる。(株)本田技術研究所専務取締役、本田技研工業株式会社常務取締役 (商品担当)を歴任。全国発明表彰通産大臣賞、イタリアピアモンテデザイン大賞、日本グッドデザイン大賞、日本 Car Of the Year他受賞など、ホンダ4輪の基盤づくりに貢献。著書に『ホンダに見るデザイン・マネジメントの進化』(税務経理協会)、『本田宗一郎に一番叱られた男の本田語録』(三笠書房)、『かたちはこころ―本田宗一郎直伝 モノづくり哲学』(JIPMソリューション)、『教育現場でのデザインマネジメント』(実業之日本社)など多数。