スキルアップ
2013年12月10日
松下幸之助の「"曲がり角"を正しく進む言葉」
[連載] スキマ時間の1分間を有効活用。偉人の名言で自分磨き【4】
『1分間松下幸之助』より
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たった1分で偉人たちのエッセンスが学べる連載。今回は、経営の神様と呼ばれた松下幸之助の名言の中から、「曲がり角」を正しく進む言葉を紹介します。通勤時間や待ち時間など、「スキマ時間の1分間」を活用して、自分磨きに役立ててください。


平穏無事な1日が終わった時、やったことは成功だったか失敗だったかを心して考える。


 成功体験や失敗体験というと「いつだったかなあ」と大事件を思い出そうとしがちだが、実は平穏無事な1日の中にもあるというのが幸之助の考え方だ。

「平穏無事の一日が終わった時、自分がきょう一日やったことは、はたして成功だったか失敗だったかを心して考えてみるということです」

 そうすれば、小さな失敗もあったことに気づく。それを「なぜだったか」と反省すれば、大きな進歩に結びつく。これを積み重ねていくことが、大事件による大飛躍を待望するよりも、よほどいい。

 日常の慣れた仕事、ルーティンな作業の中に「ちょっとまずかったな」「とてもうまくいった」という小さな失敗や成功を見出すことが大切だ。

 そして、失敗には対策を講じ、成功には展開方法を考える。

 そんな学びの積み重ねによって、人は少しずつ成長し、気づいた時には大きく向上していける。

 同じ仕事をしていて、何も考えず漫然とこなすだけの人になってはいけない。まして「こんな仕事は下らない」などと心ここにあらずで働いてはもったいない。

 年はとっても「体験を持たざる人」になるか、若くとも「体験を持った人」になるか。それは平凡な日々の中で「考えて仕事をするかどうか」で決まってくる。

(了)





1分間松下幸之助
逆境を力に変える不屈の人生哲学77
小田全宏 著



【著者】小田 全宏(おだ ぜんこう)
1958年、滋賀県彦根市生まれ。東京大学法学部を卒業後、83年、第四期生として(財)松下政経塾入塾。松下幸之助翁指導のもと人間教育を研究。その後、松下幸之助翁の人間観と陽転思考を基本とした人間教育活動を開始。1991年、(株)ルネッサンス・ユニバーシティを設立。多くの企業で「陽転思考」を中心とした講演と人材教育実践活動を行っている。2006年より開始した「アクティブ・ブレインセミナー」は全国で好評開催中。著書に『一瞬で人生が変わる!アウトプット速読法』(SBクリエイティブ)、『松下幸之助翁82の教え』(小学館文庫)、『日本人の神髄』(サンマーク出版)、『新・陽転思考』(日本コンサルタントグループ)、『[図解]「絶対記憶」メソッド』『日本国改造プログラム』(共に、PHP研究所)など多数。
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