カルチャー
2014年1月27日
平日朝からとことん遊ぶ「エクストリーム出社」の魅力
『サラリーマンは早朝旅行をしよう!』より
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ちゃっかり遊んできっちり仕事


 エクストリーム出社に堅苦しい決まりを押しつけるつもりはさらさらありませんが、社会人であるからには守りたいルールがあります。そのルールは以下のようなことです。

◎エクストリーム出社の基本ルール
・遅刻や午前半休はもっとも恥ずべきこと
・他人や社会に迷惑をかけない
・無理をしない
・できるだけ楽しむ
・ユニークな出社を追求する

「朝、温泉に浸かっていたら30分遅刻しちゃった♪」
「明日の朝は遠出するから午前半休をとっちゃおう!」

 エクストリーム出社では、こんな言い訳や逃げはもっとも恥ずべきこと。好き勝手に遊んでいるわけですから、なおのこと襟を正して仕事に向かうべき。絶対に会社に迷惑をかけないようにしましょう。

 逆にいうと、定時出社というタイムリミットがあるなかで、どれだけ奔放に朝を楽しめるかが、エクストリーム出社の醍醐味でもあります。そこをないがしろにしては、ただのサボり。後ろめたくて、朝を楽しめなくなります。

 もちろんのことですが、他人や社会に迷惑をかけないようにしましょう。

 エクストリーム出社は自分の人生を豊かにするきっかけになりますが、だからといって会社だけでなく、他人や社会にも迷惑をかけないようにすることが大切。具体的には、仲間と盛り上がって騒音を出したりゴミを置き去りにしたりしないように、大人としてのモラルをちゃんと守りましょうということです。

サラリーマンのフロンティアを開拓しよう


 某スポーツブランドのキャッチフレーズをパクるわけではありませんが、エクストリーム出社の合い言葉は「Just Do it」。「とにかく、やってみようよ!」ということです。するといくつかのメリットを実感できます。その代表例は以下のとおりです。

◎エクストリーム出社のメリット
・出不精が解消される
・仕事の能率がアップする
・ブルーマンデーがなくなる
・ひと息つける

「旅行したいなら、わざわざ出社前じゃなくてもいいじゃないか。休日に行けば済むことだ」という意見は誰にでも思い浮かぶことでしょう。

 確かに休日に温泉やグルメを楽しんだりしてリラックスできている人は、あえてエクストリーム出社をやらなくてもいいかもしれません。

 でも、多くのサラリーマンは、平日は仕事で忙しく、休日は疲れやストレスも相まって普段より遅くまで寝ていたり、自宅でゴロゴロしたりするのが関の山。こまごまとした用事が入っていることも少なくありません。

「旅行に行きたい」という気持ちがあっても、休日に重い腰を上げてアクティビティを楽しむには、何らかの"勢い"や"弾み"のようなものが必要です。休日はゴロゴロして過ごすほうが、ずっとラクだからです。

 その点、平日は嫌でも会社に出勤します。勢いや弾みがなくても毎朝出社するのは、サラリーマンの必然だからです。その必然を利用して、やってみたいアクティビティを試してみればいいのです。

 そもそも旅行や温泉などのアクティビティは、休日でないと楽しめないという先入観があると思います。でも、平日には手つかずの聖域が残されています。それが出社前の朝です。誰からも邪魔されない自由な時間、そこにこそレジャーのフロンティアが広がっているのです。

 このフロンティアに気づくと、月に数回早起きするだけでも、手軽にリラックス&リフレッシュできるようになります。

午前中からエンジン全開


 エクストリーム出社は、仕事にもプラスになります。

 朝、カラダを動かしてから出社しますから、ウォーミングアップが完了しているようなもの。午前中からカラダも脳もフル回転で、仕事に打ち込めます。

 ギリギリまで眠り、朝食を急いでかき込んで、最寄り駅までダッシュ! 滑り込みセーフで定時に出社......。これではいざ仕事をしようにも、カラダも脳もまだ寝ているようなもので、なかなか打ち込めません。

 ランチを食べてからアクセルが少し踏み込めるようになり、夕方になってようやく本調子に。こんな毎日が思い当たる人は多いのではないでしょうか?

 こんな調子だと残業が増え、ストレス発散とばかりに酒を飲んで帰り、帰宅は夜遅く。睡眠時間が足りないわ、睡眠の質も悪くなるわで、翌朝はまたギリギリまで眠っている......。これぞ悪循環というような状態に陥っている人も少なくないようです。

 その点、エクストリーム出社で朝からアクティビティを楽しむと、カラダも脳も臨戦モードに切り替わります。

 スポーツ選手は試合前に入念なウォーミングアップを行ってから本番に臨みますが、エクストリーム出社をしたときも心身のウォーミングアップが済んでいる状態なので、朝からエンジン全開で仕事に取り組めるというわけです。

 こうして業務を効率的にこなせるようになると残業が減り、睡眠の時間も質もよくなるという好循環がきっと生まれてきます。

(了)


サラリーマンは早朝旅行をしよう!
平日朝からとことん遊ぶ「エクストリーム出社」
日本エクストリーム出社協会 編



【著者】天谷 窓大(あまや そうた)
1983年生まれ。日本エクストリーム出社協会共同代表。テレビ番組の制作会社に勤務する会社員。社内のシステム構築などを担当している。学生時代から青春18きっぷを使った電車の旅が趣味。

【著者】椎名隆彦(しいな たかひこ)
1979年生まれ。日本エクストリーム出社協会共同代表。地図やルート検索、観光情報サービスを提供するMapFanで企画業務にたずさわる会社員。新卒からずっとナビ開発などに携わる技術職だったが、2012年から現職に。ゲームのプログラムも組むが、「リアル桃鉄」など日常をゲーム化するのがライフワーク。



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