ビジネス
2014年4月22日
与沢翼・成功のカラクリ【4】感情を操作して、人を意のままに動かす
[連載] 秒速で10億円稼ぐありえない成功のカラクリ【4】
文・与沢 翼
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たった1人でネットビジネスに参入し、わずか半年で7億円を稼ぎ出すと共に、業界のカリスマにのぼり詰めた与沢翼。反面、派手な演出でメディアに登場する姿を見たり、発言を聞いたりして、アンチ与沢翼のなった人も少なからずいる。そうした良い面でも、悪い面でも注目を集める若手起業家・与沢翼の著書『秒速で10億円稼ぐありえない成功のカラクリ』から、誰でも実践できる成功法則を紹介する本連載。最終回となる今回は、「人を動かす法則」について語る。


どんな人間も意のままに動かす方法


 どれだけ優れた人間でも、ひとりの力だけでは成功できない。絶対に無理だ。

「いや、俺は違うぜ」と言うなら、やって見せてもらいたいものだが、自分ひとりで自己完結しているビジネスなど世の中にひとつもない。

 もしかすると世間では与沢翼のことを「自分ひとりで何でもできる」と思っていると決めつけているかもしれないが、冗談すぎて笑える。

 自分ひとりでできることなど、たかが知れている。だからこそ、人の力を必要とするし、その人の心をつかまなければならない。はっきり言おう。人の心をつかみ、人の心を思うように動かせないのなら成功はおろか、ビジネスをすることも難しい。

 なぜなら、ビジネスも経済もすべては感情で動いているからだ。

 2002年に経済学と認知心理学を統合した行動経済学などでノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンが示したように、一見、合理的な予測や判断で動いていると思われている経済が、じつは非合理的なものでも動かされているのである。

 衝動買いなど、その最たる例だろう。あるいは、同じ商品を買うのに「何となく、この店の方が感じがいい」という理由で店を選んだりするのもそうだ。大きな契約を結ぶときも、契約当事者の印象が左右することも少なくない。

 つまり、ビジネスにおいても、人の感情を意のままに動かせるかどうかが、ビジネスの成功を大きく左右するということだ。

 ビジネスの成功、経済的成功のために人間の感情というものとどう付き合うか。そのことを私は10代のころからずっと考え続けてきた。過酷な環境に自分の身を置いたことが、私をそうさせたのだ。

 まず人間の感情を意のままに動かすには人心掌握を図らなければならない。ただ、人の心を確実につかむというのは、テーマが壮大すぎて、神のような人でなければ無理というような話になっても仕方がない。

 そこで私は、人心掌握には「上・横・下」の3つの方向で考えるということを基本にしている。

「下」にあたるのは部下や後輩のことだ。この方向に対しては、自分についてきてもらう、牽引するという要素で考えなければならない。「横」は仲間や同僚。ここには平等の力関係が働いているのが基本だ。

 そして、人心掌握で最も難しいのが「上」にあたる先輩である。上司というのも上にあたる存在だが、成功を目指すという視点で見たときに、会社の上司の人心掌握というのは大きな力にはなりにくい。

 それよりも、先輩経営者であるとか、その道のプロと呼ばれるような先輩の心をつかむことの方が、成功を目指す上で、自分を引き上げてもらう効果として非常に重要になってくる。

 目標達成をする上で自分に足りないものがあるとき(ほとんどがそうだ)、先輩経営者やその道のプロが持っている経営資源を使わせてもらうことで、より早く確実に目標達成をさせることができるからだ。

 この3つの方向で考える人身掌握は、基本的にどれか1つができればすべてができるようになる。人心掌握には共通要素があるからだ。

 それは何かというと「最初が肝心」ということである。人間関係は最初にどのような関係性を構築しておくかで決まる。一旦、関係性が構築されてしまうと、あとから変えることは難しくなる。

 いわゆる垢がついた関係で、こちらがいくら変化しても、相手からの付着した垢を落とすのは大変だ。出会いの初期に、相手の心をつかんで価値を認めてもらえなければ、たいていの場合はそのままの関係性が固定されてしまうからである。

 特に「上」にあたる、さまざまに影響力を持った先輩との関係性というものは、1対1のものではない。その人の向こうには、何千何万という人がつながっている。その人の発言で「これが、すごくいい」と評価されれば、一気に拡散して完売してしまうような影響力のある人との付き合いというのは、じつは1対∞(無限大)の関係だということだ。

 先ほども言ったが、人間は「ひとりでは何もできない」というのが大前提。あなたが成功できていないというのなら、それはあなたの力の問題だけではなく、あなたが人というもののパワーをうまく使えていないことが問題なのだ。
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秒速で10億円稼ぐありえない成功のカラクリ
与沢 翼 著



【著者】与沢 翼(よざわ つばさ)
1982年11月11日生まれ。早稲田大学卒業。株式会社Free Agent Style Holdings代表取締役会長。2017年、年商1000億円のグループ企業を目標にビジネスを展開し続ける。テレビ番組「笑っていいとも」「ダウンタウンDX」「有吉ジャポン」「ありえへん∞世界」、雑誌「週刊新潮」「週刊ダイヤモンド」「AERA」「週刊ポスト」「東京ウォーカー」、ラジオ「J-WAVE」など多数出演。今、最も注目を集める若手起業家である。著書に『Super Free Agent Style』(角川フォレスタ)、『秒速で1億円稼ぐ条件』(フォレスト出版)、『秒速で10億円稼ぐありえない成功のカラクリ』(SBクリエイティブ)がある。