カルチャー
2014年6月30日
医者と薬を遠ざける、ふくらはぎの「もみ」「さすり」
[連載] 『医者と薬を遠ざける「ふくらはぎ」習慣』より【3】
文・小池弘人
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「ふくらはぎ」をさすってみる


 次に、ふくらはぎの「さすり」です。

 ふくらはぎを実際にさすってみるとわかりますが、摩擦熱も手伝って、下半身がだんだんと温まってくるのが実感できるはずです。とくに冷え性の人は、こまめに「さすり」をやるのがおすすめです。

 また、「さすり」は、いくつかのツボを通るようになっています。気の流れをよくしながら、自然とツボを刺激できる動きになっているのも特長です。

 では、実際にふくらはぎをさすってみましょう。

 目安は次の(1)~(4)を1セット×5回ですが、やりたいときにやりたいだけやるのでもかまいません。

※クリックすると拡大

(1)人差し指・中指・薬指の3本を、左右それぞれの内くるぶしに軽くあてます

 ここでのポイントは、3本指が「三陰交」を通過することです。

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(2)内くるぶしから膝上まで、足の感触を意識しながらさすり上げます

 ここでのポイントは、3本指が「血海」を通過することです。

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(3)膝をくるりとなでるように、手の向きを変えます。足の外側からふくらはぎをつかむように、親指をすねに、残り4本の指でふくらはぎをつかみます

 ここでのポイントは、親指が「足三里」を通過することです。

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(4)手指で足をつかんだまま、足首まで足の感触を意識しながらさすり下ろします

 いかがでしたか? この回では、「もむ」「さする」の具体的な方法についてご紹介しました。

 ふくらはぎをただ「もむ」のではなく、なぜふくらはぎが万病を防ぎ、生命力を呼び覚ますスイッチなのかがわかると、ふくらはぎへの接し方が変わってくると思います。

 背延びや首・肩を回すのと同様、オフィスでもたとえばイスに座りながら、手をちょっと伸ばすことで、ふくらはぎをもむことは簡単にできます。

 ふくらはぎが健康にいい本当の理由、そしてイラストと動画でのふくらはぎ実践習慣については、私の著作等でも説明していますので、そちらもご覧ください。

※「ふくらはぎイズム」を検索すると、著者・小池弘人 先生指導の動画解説が見られます

(第3回・了)





医者と薬を遠ざける「ふくらはぎ」習慣
縮退で考える健康・社会・生き方
小池弘人 著



【著者】小池弘人(こいけ ひろと)
1970年東京都生まれ。1995年群馬大学医学部医学科卒業。博士(医学)。日本統合医療学会指導医、日本内科学会認定医、日本臨床検査医学会臨床検査専門医など。2003年に統合医療の世界的権威アンドリュー・ワイル博士率いるアリゾナ大学統合医療プログラムのアソシエイトフェローに選出。2007年に小池統合医療クリニックを開設。現在、同クリニック院長、群馬大学医学部非常勤講師。漢方、鍼灸といった東洋医学などを通して、現代医療における代替医療の可能性を探究している。とくに監修として関わった『「ふくらはぎをもむ」と超健康になる』(マキノ出版)がベストセラーとなり、これまであまり関心を持たれてこなかった「ふくらはぎ」に医師の立場から光を当てることで、「ふくらはぎ習慣」の火付け役となった。著書に『決定版 新ふくらはぎ習慣』(扶桑社)、『ふくらはぎ「もみ押し」健康法』(静山社)などがあり、共著に『病気が逃げていくふくらはぎ力』(世界文化社)などがある。近著は『医者と薬を遠ざける「ふくらはぎ」習慣』(SBクリエイティブ)。



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