ビジネス
2014年8月25日
「自作 LINEスタンプ」の売り上げを伸ばすには?
『LINEクリエイターズスタンプを100倍売る方法』より
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ユーザーが自分で作ったスタンプを販売できる「LINEクリエイターズスタンプ」。サービス開始から3か月間で販売総額が12億円を超えるほどのヒットとなっています。でも、ただ作って販売するだけでは、なかなか売上があがりません。ここでは、スタンプの検索機能やスタンプ販売ページへの導線など、LINEクリエイターズスタンプを売るために覚えておきたいことを紹介します。


クリエイターズスタンプもキーワード検索の対象に


 LINEアプリ内におけるスタンプの検索機能は以前から用意されていましたが、クリエイターズスタンプは当初、検索対象に含まれていませんでした。通常のスタンプとの差別化といった意味があったのかもしれませんが、ユーザーにとってはアプリ内からクリエイターズスタンプを買おうとするたびに、ひたすら下にスワイプして目的のスタンプを探す必要がありました。

 ところが2014年6月13日、クリエイターズスタンプもLINEアプリ内からキーワード検索できるように改善されたのです。この検索機能の改善は、ユーザーとクリエイターの双方にとって大きなメリットがあったといえます。好きなクリエイターやキーワードでスタンプを探せるようになったことで、ユーザーの利便性が高まったほか、クリエイターにとっては自分のスタンプの宣伝を効果的に実施できるようになりました。テレビCMで行う「◯◯で検索」という手法が利用できるわけです。

スタンプ名やクリエイター名、説明文などに含まれるキーワードが検索対象になっています。「サラリーマン」というキーワードで検索した画面 ※クリックすると拡大

 この仕様変更に伴い、今後のクリエイターズマーケットでは、検索最適化の重要性が高まっているとの見方もあります。検索を行うと、キーワードを含むスタンプが表示される仕組みで、2014年8月20日現在、検索にヒットするキーワードは「スタンプ名」、「クリエイター名」に加えて、「スタンプの説明文」や「コピーライト」までが対象となっています。

 検索に頻繁に利用されることになりそうな動物名や性別、心情、シチュエーションなどのキーワードをスタンプページに掲載しておくことは、膨大なスタンプの中から自分のスタンプを見つけてもらうための1つの鍵となるかもしれません。なお、検索の最適化を図るために、スタンプの説明文がキーワードを列挙したものになってしまうことも予想されますが、スタンプの審査において「どの程度の最適化が許容されるのか」という基準は明らかにされていません。

販売国に対応した説明文を用意しよう


 LINEクリエイターズスタンプが開始された当初、販売可能だった国は日本、台湾、タイ、インドネシアの4か国で、購入対象となるユーザーは1億人強にとどまっていました。2014年6月23日、販売国が世界230の国と地域に拡大されたことで、潜在的な購入対象のユーザーが一挙に4億人以上に増加しました。国や言葉の壁を越えて、自分のスタンプを海外のユーザーにも楽しんでもらえるようになっただけでなく、クリエイターズスタンプの販売の可能性が広がったのです。

 また2014年4月時点で、LINEのユーザー数が1000万人を突破している国と地域は、日本、タイ、台湾、インドネシア、インド、スペイン、アメリカ、メキシコ、韓国、マレーシアで、これらの国々では一定の売り上げも期待できそうです。特定の国や地域で大ヒットするスタンプが生まれる可能性もあり、クリエイターのチャンスはさらに広がったといえるでしょう。

 なお、販売国拡大に伴い、クリエイターズスタンプの名称や説明文に英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、韓国語、中国語、タイ語、インドネシア語などの言語を設定できるようになっています。できるだけ多くの言語で説明文を書いておけば、思わぬヒット作になるかもしれません。

アプリ内の販売ページが直接開くストアURLを活用する


スタンプのストアURLは、LINEクリエイターズマーケットのマイページにログインし、「スタンプ管理」画面で確認できます ※クリックすると拡大

 クリエイターズスタンプの販売を開始すると、そのスタンプに対して、
「 http://line.me/S/sticker/1014301 」
といった「ストアURL」が割り当てられます。このURLにアクセすると販売ページに移動できるわけですが、従来はWebサイトの「LINEウェブストア」にのみ遷移していました。つまり、スタンプに興味を持ってもらい販売ページへ誘導したとしても、そのユーザーがLINEアプリ内で購入したいと思っていた場合、買ってもらう機会を逃してしまう可能性があったのです。

 2014年8月7日にストアURLのアップデートが行われ、LINEがインストールされているスマートフォンであれば、LINEアプリ内のスタンプショップに直接誘導できるようになりました。これによってクリエイターはストアURLをスタンプの告知に活用できるようになり、販売促進の手段が増えたといえるでしょう。

 なお、LINEがインストールされていないスマートフォンやPCなどでストアURLにアクセスした場合は、LINEウェブストアのページが表示されます。

(了)


LINEクリエイターズスタンプを100倍売る方法
アプリオ編集部 著



【著者】アプリオ編集部
アプリオ(http://appllio.com)は、月間200万人以上が訪れるテクノロジー系ニュースサイト。面白くて役に立つ、ちょっと差がつく旬のネタを配信中。著書に『プライバシーからLINE Playまで LINE完全活用ガイド』『LINE Play公式活用ガイド』(SBクリエイティブ)がある。
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