カルチャー
2014年12月2日
万病は「副腎疲労」からやってくる!
[連載] 「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい【5】
文・本間龍介
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副腎疲労によって起こる不調はこんなに!


 昔から「病は気から」とよく言いますが、ストレスが病の原因となっているケースは多々あります。
 別の言い方をすれば副腎のコンディション次第で病気になったり、病気を避けられたりするのです。

副腎疲労はさまざまな不調や病気の引き金 ※クリックすると拡大

 事実、副腎疲労は、慢性疲労や抑うつ症状以外にも、さまざまな不調、病気の引き金になります。というのも、副腎はストレスに対応する一環として、体の調整機能に関与しているからです。

 たとえば、副腎と睡眠の質は互いに深く関係しているので、副腎疲労の人は、不眠症をはじめとする睡眠トラブルを抱えているケースがほとんどです。

 そして、副腎機能が乱れると、アレルギー性鼻炎、花粉症、気管支喘息などさまざまなアレルギー疾患や、橋本病、バセドウ病、関節性リウマチ、全身性エリテマトーデスといった自己免疫疾患を招きやすくなるのです。

 そのほか、副腎は性ホルモンのバランスにも関与しているので、副腎疲労が強くなると、性欲が低下したり、更年期障害やPMS(月経前症候群)がひどくなったりします。

 また、副腎が弱ってくると、胃炎、過敏性腸症候群を起こしたり、胃腸のトラブルも多くなります。お腹が弱いからと、下痢止めや胃腸薬などを頻繁に飲む人も増えていますが、ストレスおよび副腎疲労が多分に影響しているのでしょう。

 それだけにとどまりません。たとえば、副腎疲労が慢性化すると、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化、高血圧、肥満、メタボリック症候群など、さまざまな生活習慣病のリスクを高めます。

 こうした習慣に根ざした病気にも、副腎が大きく関与しているとは、ほとんどの人が考えないでしょう。

 さらに言えば、副腎疲労の状態を長く患っていると、日本人の死亡率第1位であるガンになるリスクも高まります。

 また、抗ガン剤、放射線、手術といったガンの治療を受けながら闘病することも、体にとって大きなストレスなので、副腎疲労になりやすい状態になります。
 つまり、副腎疲労があるとガンになりやすくなるし、ガンになったときも、闘病によるストレスで副腎疲労になりやすいのです。

 こうして関係する病気をピックアップしてみると、副腎のマネジメントの重要性がわかるでしょう。
 ですから、抑うつ症状や、慢性疲労に悩まされている人だけでなく、副腎をサポートしようという発想は、誰にとっても非常に大切です。

 副腎をケアする手立てを知り、できることから実践することで、健康寿命を脅かす病が発症するリスクを下げられます。
 たたでさえストレスフルな昨今ですから、加齢を重ねてもなお、若々しく健康で過ごすためには、今後ますます副腎のマネジメントが欠かせなくなるでしょう。

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「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい
9割の医者が知らないストレス社会の新病
本間龍介 著/本間良子 監修



【監修】本間良子(ほんま りょうこ)
埼玉県出身。スクエアクリニック院長。聖マリアンナ医科大学医学部卒業。同大学病院総合心療内科入局。専門は内科、皮膚科。日本抗加齢医学会専門医、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。「副腎疲労」(アドレナル・ファティーグ)の第一人者であるウィルソン博士に師事。近年はアドレナル・ファティーグ外来にとどまらず、ホルモン補充療法やブレインマネジメントまで診療の幅を広げる。アドレナル・ファティーグの夫をサポートした経験から、患者家族へのアドバイスも親身に行っている。現在、南フロリダ大学大学院にて医療栄養学を専攻。著書に『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』(祥伝社文庫)がある。

【著者】本間龍介(ほんまりゅうすけ)
東京都出身。スクエアクリニック副院長。聖マリアンナ医科大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。日本抗加齢医学会専門医・評議員、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。「副腎疲労」(アドレナル・ファティーグ)の第一人者であるウィルソン博士に師事。自身もかつてアドレナル・ファティーグに苦しんだ経験を活かし、日本ではまだ数少ない外来診療を行っている。監修に『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』(祥伝社文庫)がある。