スキルアップ
2017年6月28日
あのグーグルが、仕事でメールを使わないってどういうこと?
文・ピョートル・フェリークス・グジバチ
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「毎日仕事が終わらない」「仕事に追われているのに、結果が出ない」…。そんなビジネスパーソンは、多いと思います。では、世界一速く仕事していると言われるグーグルでは、どのように仕事に取り組んでいるのでしょうか。元グーグルの人事担当者で日本在住のピョートル・フェリークス・グジバチさんに、グーグルで実際に行われている仕事術の中から5つをピックアップして語っていただきました。


(1)メールにあまり頼らない


 みなさんが日頃使っているツールの中で、グーグルでは、意外と使われていないものがあります。何だか、わかりますか?

 実は、メールなのです。

「毎日使っているし、メールは欠かせない」
「メールがないと、仕事にならないよ」

と言う人もいると思いますが、一方、こんな不満もあるのではないでしょうか?

「1日中メールの処理に追われて、自分の仕事が何もできなかった」
「メールのやりとりに忙殺される」

 これでは本末転倒ではないでしょうか?

 グーグルで働く人たちは、そのあたりが大変上手です。さまざまなツールを使い分けて、煩雑なやりとりを減らしてしまいます。

 たとえば、ミーティング後、誰かに「今回の内容をまとめておいて」と頼んだり、打ち合わせをした内容をもとに「企画書」「報告書」を作ったりすることもあると思います。
 当然、打ち合わせをした後、自席に戻って作業をする必要が出てきますし、できあがった報告書は何人かで確認することもあります。
 そのとき、「ここ、修正してください」「修正したので、確認してください」「私はここが気になります」「また、修正したので確認してください」といったメールのやりとりが繰り返されるのは、ストレスになるだけです。

 グーグルでは、こんな仕事は「その場で1回」で終えてしまうのです。

 グーグルのオフィスには、ミーティング用の部屋に必ず大きなスクリーンが設置してあります。
 議事録をとるのも、資料を作成するのも、誰かがひとりでパソコンに向かって書き込むのではなく、クラウド上のグーグルドキュメントをスクリーンに映し出して、全員が同時に書き込めば、その場でほとんどできます。

(2)分析しすぎない


 おもしろいのは、日本人は分析がものすごく好きだということです。「◯◯について調べておいて」と頼むと、とにかく細かいところまでよく調べて、色々検討してくれます。ところが、どれだけ詳しく分析してあっても、結論がすっぽり抜け落ちていることがよくあります。「よく調べてあるけれど、だから何?」と聞くと、「さあ?」という答えが返ってくるのです。

 なぜそういうことが起きるかというと、何のために調べているか、目的がはっきりしていないからです。
 本来なら、次のアクションをとるために現状を分析するわけですが、分析すること自体が目的になってしまう。何のアウトプットにもつながらないなら、はじめからそんな分析はする必要はありません。

 たとえば、上司から「出版業界のことを調べて」と言われて、いきなり市場規模や成長率、出版社別・分野別のシェア、ランキング上位企業など、基礎的なデータを調べ始める人がいますが、その上司がそもそも何のために出版業界のことを知りたいのかがわからなければ、どれだけ詳しくデータを集めたところで役に立つはずがありません。

 出版業界に打って出るのか、雑誌広告を出したいのか、どこかの出版社の買収を考えているのか、業務提携したいのか、自社でメディアを立ち上げたいのか、あるいはただ本が出したいだけなのか。目的が違えば、必要な情報はおのずから違ってくるし、誰かに話を聞いたほうが早いかもしれません。

 目的を把握しないまま業界研究をすれば、どこまで調べたらいいかわからないので、時間もかかります。締め切りまで時間がなくて、徹夜で分厚いレポートをまとめたのに、上司はちらっと眺めて、必要な部分だけをつまみ読みするかもしれません。だったら、最初からその部分だけを調べれば済むわけです。

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世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか
グーグルの個人・チームで成果を上げる方法
ピョートル・フェリークス・グジバチ 著



ピョートル・フェリークス・グジバチ
ポーランド生まれ。ドイツ、オランダ、アメリカで暮らした後、2000年に来日。2002年よりベルリッツにてグローバルビジネスソリューション部門アジアパシフィック責任者を経て、2006年よりモルガン・スタンレーにてラーニング&ディベロップメントヴァイスプレジデント、2011年よりグーグルにて、アジアパシフィックでのピープルディベロップメント、さらに2014年からは、グローバルでのラーニング・ストラテジーに携わり、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発などの分野で活躍。合気道も行う。