スキルアップ
2014年7月4日
仕事や勉強が捗る「ノート術」の極意とは?
[連載] 本当に頭がよくなる1分間ノート術【1】
文・石井貴士
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ルーズリーフの「右側だけ」しか使ってはいけない


 ノートは、右側しか使わないようにしましょう。

 「え? それはもったいない! 何を考えているんだ。左側を空白にするなんて」と思う方も、きっといるでしょう。
 「それは、石井さんがお金持ちの家庭に生まれたからであって、貧乏な僕には合わないやり方です」と反発する方が現れるかもしれません。

 成績が上がらない方は、勉強するときに「もったいない」という言葉を使います。
 成績が上がる人は、「お金をかけてでも、最速で成績を上げよう」とします。

 「ノートは、ぜいたくに使うものだ」と考えを改めましょう。

 復習しやすいようにするために、余白だらけで使うのが正しいノートの取り方です。

※クリックすると拡大

 なぜ、左側を空けておくのか? と言うと、いずれ切り取って、別のノートに貼ることができるようにしておくためです。

 同じページに、徳川家康のことと、織田信長のことを書いたとします。
 いずれ、徳川家康でまとめたい、織田信長でまとめたいと思ったら、そのページを切って、別のノートに貼ればいいのです。
 もし、裏に何か別のことが書いてあったら、切り貼りするときに、いちいちコピーを取らなければいけなくなります。

 いずれ、まとめることがあるかもしれないと逆算すると、ノートは右側しか使ってはいけないのです。

 そうなると、ノートよりもルーズリーフのほうが使いやすいということになります。

 学生時代は、ルーズリーフではなく、ノートばかりを使っていました。
 結局、切り貼りをすることも考えて、今の私はルーズリーフに落ち着いています。

 7ミリ間隔で、30穴のA4ルーズリーフです。

 そのルーズリーフの片面だけを、ゆったりと使っています。
 左に30穴が開いている状態です。

 もし、1行1行空けずにびっちりとノートを取っていたら、はさみで切るときに、キツキツになります。
 最低でも1行空ける習慣をつけておけば、はさみで切りやすいのです。

 常に、ノートは、「いずれこう使うかもしれないな」と逆算して取るのが正解なのです。

資料に直接メモはしない。「ノート」にメモしよう


※クリックすると拡大

 資料があると、その資料に書き込んでしまう人がいます。

 もちろん、何度も使う参考書であれば、どんどん書き込むべきです。
 教科書にも、書き込みをするべきです。

 ですが、先生から渡されたプリントには、書き込まないようにしましょう。
 会議の資料にも書き込まないようにします。

 書くときは、プリントではなく、ノートに書く。

 これを徹底しましょう。
 プリントに大切な部分があれば、それを切り取って、ノートに貼るのです。

 あくまで、ノートが主、プリントは従なのです。

 資料はいつかなくしますが、ノートはなくさないからです。

 資料を取っておきたいと思ったら、A4のルーズリーフのファイルの後ろにある、クリアファイルの部分に入れておきます。
 そうすれば、当面の間はなくしません。
 常にA4のルーズリーフを主体にします。

 雑誌の切り抜きや大切な資料は、切ってルーズリーフに貼り付けます。

 もし、資料そのものが重要であれば、バインダーのクリアファイル部分にどんどん入れていけばいいのです。

(了)





本当に頭がよくなる1分間ノート術
石井貴士 著



【著者】石井貴士(いしい たかし)
作家。(株)ココロ・シンデレラ代表取締役。1973年愛知県名古屋市生まれ。東京都町田市立つくしの中学校卒。私立海城高校卒。代々木ゼミナール模試全国1位、Z会慶応大学模試全国1位を獲得し、慶應義塾大学経済学部に合格。ほとんど人と話したことがないという状態から、テレビ局のアナウンサー試験に合格。アナウンサー在職中に、「アナウンサーを辞めて、ゼロからスタートしてビッグになったら、多くの人を勇気づけられるはず!」と思い、本当に局アナから無職に。その後、世界一周旅行に出発し、27カ国を旅する。帰国後、日本メンタルヘルス協会で「心理カウンセラー資格」を取得。2003年に、株式会社ココロ・シンデレラを起業。著書『本当に頭がよくなる 1分間勉強法』(中経出版)は57万部を突破し、年間ベストセラー1位(2009年 ビジネス書 日販調べ)を獲得。シリーズ最新作は『本当に頭がよくなる1分間ノート術』(SBクリエイティブ)で、著者累計150万部を突破するベストセラー作家になっている。



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