スキルアップ
2014年9月5日
サクッとわかるフレームワーク[2]
時間管理のマトリックス
[連載] 知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク【2】
文・永田豊志
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ストレスフリーのやらなきゃリスト整理法──GTD(Getting Things Done)


 GTDとは米国のコンサルタント、ディビッド・アレン氏の著書、『Getting Things Done』のことです。この中で紹介されている仕事術は、ストレスフリーの時間管理方法としてナレッジワーカーに注目されています。

 次々に仕事が降ってくる中、ナレッジワーカーは大量の「やりかけた仕事」を持ったままの状態にあります。そして、「やりかけた仕事」が頭の中に蓄積されてくると、「どこまでやったのか?」「次は何だ?」と混乱してしまいます。GTDは、この「やりかけた仕事」をうまくマネジメントしていく時間管理方法です。

●仕事を自分でコントロールするとストレスがなくなる?

 仕事に追われるのではなく、自分で仕事をマネジメントできるとストレスは激減します。GTDでは、以下の5つのステップで仕事をマネジメントします。

【ステップ1】頭の中の「気になっていること」をすべて書き出す(収集)

【ステップ2】書き出した事柄について、右のようなシステマチックなやり方で、リストに仕分ける(処理)

【ステップ3】作ったリストを、使い慣れたツールに組み入れる(整理)

【ステップ4】自分が置かれている状況や、パワーを把握して、今何ができるかをレビューする(レビュー)

【ステップ5】今できることの中からやるべきことを実行する(実行)

 この5つのステップを毎週繰り返していくのです。

※クリックすると拡大


●ToDoリストの問題点

 「今週やること」などを書いたToDoリストの問題点は、それが頭のモヤモヤの一部になってしまうことです。1つでも「気になる仕事、やりかけた仕事」が頭に残っていると、すっきりしません。また、「やりかけた仕事」はどこまでやれば完了なのか明確でないと、いつまでたってもリストに残ることになります。

 気になるものを本当にすべて書き出し、それらを定期的に整理、レビューしてください。できれば最低でも1週間に一度は行いましょう。頭をすっきり保つには、常にリストを最新の状態に保つことが重要なのです。

 こうしてモヤモヤが晴れて余裕ができると、新しいアイデアや改善案も自然と浮かんでくるものです。ぜひ、お試しください。

(第2回・了)





知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100
永田豊志 著



【著者】永田豊志 (ながた とよし)
新規事業プロデューサー、株式会社ショーケース・ティービー最高執行責任者。 リクルートで新規事業開発を担当し、そのままメディアファクトリーで漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。



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