スキルアップ
2015年6月3日
土下座強要! 手のつけられないクレーマーはこの心理術で黙らせる
[連載] 97%の人を上手に操る ヤバい心理術【2】
文・ロミオ・ロドリゲス Jr.
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クレーマーを味方につける「フット・イン・ザ・ドア」


「お宅の商品はどうなっているんだ! もう二度と取引しないぞ」
「最初に聞いたことと全然違う、金を返せ!」

 いつの世でも、必ずクレームは発生します。

 そもそも、なぜ相手が怒るのかを理解しておかなければなりません。
 私たちには「コントロール感」というものがあります。行動によって、望み通りの状況をつくり出せるという感覚のことをいいます。
 心理学では、「物事をコントロールしているのは、自分である」と考える傾向が強い人を「内的コントロール型」といい、逆に、「物事をコントロールしているのは、運など自分以外のものである」と考える傾向が強い人を「外的コントロール型」といいます。

 内的コントロール型の人は、日頃からコントロール感が強いため、少しくらいその感覚を失っても、取り戻そうと「怒る」必要はありません。しかし、外的コントロール型の人は、日常的にコントロール感が得られないため、自分に少ししかないコントロール感が奪われると、取り戻そうと「怒る」のです。

 そんなときは、クローズテクニックを使うことをお勧めします。

 クローズテクニックには二つの方法があります。「ドア・イン・ザ・フェイス」と、「フット・イン・ザ・ドア」です。

 営業心理学の中でも説明されることが多いので、知っている方も多いかもしれません。ここでは、簡単な要求からスタートし、段階的に要求レベルを上げる「フット・イン・ザ・ドア」を使います。

 相手の要求は自分のコントロール感を取り戻すことですから、あなたが話を鋏み込むと、相手はコントロール感を取り戻せなくなり、さらに「怒る」状況になります。

 とにかく、相手の要求を黙って聞いてあげることです。

 相手は自分のコントロール感を取り戻す手伝いをしてくれたと無意識で考えるので、以前よりもあなたの会社に対して、印象が向上します。

「自己同一化」で激昂する相手を一瞬で静める


 さらに、怒り狂った人間ほど手がつけられないものはありませんが、実は簡単に沈静化する方法があります。

 アメリカの諜報機関CIAで行われた実験で、被験者をわざと怒らせたうえで、様々な方法を使って、怒りの沈静化にどれぐらいの時間を要するかを試したのです。被験者は3人。一人目には研究員がひたすら言葉でなだめる。二人目には被験者自身が見えるように鏡をおいて、怒り狂う自分自身を見てもらう。三人目には研究者が被験者より怒り狂う演技をしました。

 すると、言葉でなだめようとした一人目の沈静化には時間がかかり、鏡を見せた二人目の被験者は数分で収まり、研究員が怒り狂う演技をした最後の被験者は一瞬で怒りが沈静化したそうです。

 この実験でわかるように、怒る相手に相手以上の怒りの感情を見せると、一瞬で我に返り、今までの怒りを忘れてしまうのです。

 これは「自己同一化」といわれる心理状態で、通常は相手の実力や成果をあたかも自分の実力のように錯覚してしまう心理状況を指します。

 よく映画の『ロッキー』を観終わったあと、あたかも自分自身が強くなったと錯覚するのに似ています。「自己同一化」を、逆に利用したのが前述の実験です。

 自分以上の怒りの感情を見たとき、「自分はこんな感じで他人から見られているのか」と我に返り、理性が一瞬で戻ってくるのです。二番目の被験者が鏡で自分を見たときにも同じような効果があるわけです。
 怒り狂う相手がいる場合、それ以上に感情的になればいいのです。

 ただ中途半端な演技では火に油を注ぎますから、注意が必要です。

(了)
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97%の人を上手に操る ヤバい心理術
ロミオ・ロドリゲス Jr. 著



ロミオ・ロドリゲス Jr.
1972年香港生まれ。幼いころよりイギリス、カナダ、日本とさまざまな国々で生活し、4カ国語(日本語・英語・北京語・広東語)を操る。相手の心を読み、暗示をかけ、操作をするエンターテイメント「メンタルマジック」を日本に確立させた第一人者。日本テレビ,テレビ朝日、関西テレビなど多くのテレビ出演により話題となる。2010年には香港大学(世界大学ランキング34位)専修科でメンタリズムの講師として抜擢、香港大富豪、芸能人や著名人など多くのVIPクライアントを持つ。現在、「ザ・スーパーメンタリズム・エンターテイメント」を主催し、各地で超心理術エンターテイメントショーを展開、一方、独自のビジネス心理方法論を元にしたオンラインやオフラインセミナーを開催し、サービスや接客業のビジネス現場でいかにお客様の心を読むかを指導。特に企業向けの「お客様の心を読む七つの暗号」セミナーは好評を博している。