スキルアップ
2015年8月19日
Webサイト制作を成功させるコツ──サイト制作は「ビジョン・ファースト」で進めよう
文・高田 信宏
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 近年、中小企業でホームページを管理する立場にある「Web担当者」に対し、集客や収益性を高めるために課せられるハードルが上がってきています。

 Webデザインとコーディングといった制作分野のスキルが必要なのはもちろんのこと、Webマーケティングの知識を身につけることも求められる時代です。

 Web担当者とは、自分の所属する企業のホームページを管理する立場です。しかし、中小企業、とくに零細企業においては、ホームページの仕事だけにとどまらず、次のように仕事を兼務されることが多いです。

・会社のパソコン関連のお仕事を任される総務職との兼任
・ショップ店長が本業の合間に、自分でできる範囲でサイトを更新

 結局効果は上がらず、社内でサイトはおざなりになり、Web担当者という職務を確立できないケースが多くあります。

 そこでここでは、中小企業のWeb担当者として、いま現在もその立場にいながらWeb関連の教育を進めている筆者が、ホームページをリニューアルしたいという方々に向けて、「Web制作を成功させるコツ」をお伝えしたいと思います。

SEO=「収益」を生み出すという考えは危険。できるのは「集客」まで!


 筆者は、Web制作会社に勤めていた時期と、Web担当者として自社のホームページを管理したり受発注していた時期の両方を経験しています。

 仕事の相手がクライアントであるか、自社であるかの違いはあるものの、その相手にとって、集客に結びつくキーワードを洗い出し、提案からデザイン・コーディングまでに一手にかかわる立場にいる点では同じでした。

 中小企業にとって、どこの馬の骨かもわからない外部(制作会社)の人間が、Web担当者として業務にかかわることに抵抗がない人のほうが珍しいものです。信頼を培うためには、Webサイトで「人を集める」成果を出す必要があります。

 まず前提として、他の競合他社よりも良い提案をしなければ受注にいたりません。そのため、いまから10年前、とても勢いのあったSEOという技術をもとに、「集客できる!」という看板を掲げながらWeb制作を一式請け負う時期がありました。

 このSEOは、実際の役目を考えてみると、とてもシンプルです。まず、その企業の人集めに適した「キーワード」を調査します。

 そして、GoogleやYahoo!の検索結果の上位に表示されることを狙い、中身のコンテンツもそれに最適化し、更新していく手法です。

 この方法でも、中小企業の「認知」や「集客」を目的としたものであれば、もちろんそれは叶います。

 ですが、「キーワード選び」を間違えると、企業のホームページとしての在り方が大きく崩れることを、皆さんはイメージできるでしょうか。

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デザイナーのためのプロの制作術が身につく Webディレクションの教科書
NPO法人クリエイター育成協会 高田 信宏、池田 真知子、松野尾 絢三、藤井 梨恵、前田 絵里 著



【著者】高田 信宏(たかだ のぶひろ)
NPO法人クリエイター育成協会(http://cra.jp/)理事/東京マネージャー、ワットエバーロング株式会社(http://whateverlong.co.jp/)代表取締役社長。Webディレクター、Webデザイナーからの転職を経て、Webマーケティング企業に入社しSEOディレクターとして活動後、教育企業に転身。Webマスター兼講師として各種サイトの運営管理を行う傍ら、講義やセミナーを通し、デザインとマーケティングの両極からの視点を伝える教育に励む。また、一般社団法人ICT国際教育機構にて、全国アイシテック実力試験の立ち上げに参画。30歳を区切りにフリーランスへシフト。その中でクリエイター育成協会に出会い、理事および東京マネージャーとして現在活動中。2013年、一般社団法人日本Webソリューションデザイン協会(現Web協会)にて講座開発、2014年、株式会社アイデムとWeb/ITスクールを設立、2015年4月より株式会社クラウドワークスと本スクールの設立など、Web教育を通じて雇用機会を促進するための場を整備している。