スキルアップ
2014年9月16日
サクッとわかるフレームワーク[3]
KJ法とマインドマップ
[連載] 知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク【3】
文・永田豊志
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付箋を動かす古典的アイデア発想法──KJ法


 読者のみなさんも会議のときに、ポストイットなどの付箋にアイデアや課題などを書いて、ホワイトボードに貼り、グルーピングしていくような方法を見たことがあると思います。

 これも、KJ法の1つです。KJは、提唱者の文化人類学者、川喜田二郎さんのイニシアルをとったものです。もともとは学術的な方法論だったのですが、高度成長期にビジネスパーソンの間で新しい知識を作り出す発想方法として普及しました。KJ法には4つのステップがあります。

●直感勝負のKJ法4つのステップ

 第1ステップは、ひたすらカードに書くことです。あるテーマについて思いついたことをカード(現実的にはポストイットなどの付箋が楽です。色や大きさもバリエーションがあるから便利です)に書き出します。必ず、1つのことだけを1枚のカードに書いてください。

 第2ステップでは、集まったカードを分類します。あまり先入感を持たずに、同じグループに入れたくなったカードごとに分類しましょう。グループができたら、そのグループ全体を表す名前を書いたカードを作ります。小さなグループをさらに集約して、大きなグループを作り出してもOKです。いったん、グルーピングしたら、以降はグループ名のラベルカードにそれ以下のカードを代表させます。

 第3ステップでは、関係が深いと思われるグループ化されたカード同士を近くに置きます。カードやグループの間の関係を特に示したいときには、線を引くとよいでしょう。ここでのポイントは隣同士の間でしか線は引かない、ということ。もちろん関係のあるカードはもっとあるでしょうが、隣同士にしばることで、より重要な関係性にあるものだけが絞り込まれる利点があります。

 第4ステップでは、全体の中から出発点のカードを1枚選び、隣のカードづたいにすべてのカードに書かれた内容を、書き連ねていきます。一筆書きの要領です。これらの4つのステップによって、全体が1つの「文章」として帰結します。

※クリックすると拡大


 うまく1つの文章として帰結しない場合は、配置を変えてみるなど調整をしてみます。あくまで直感をもとに作業を進めるのがKJ法のポイントです。配置やグループ化も、あらかじめ設定した仮説に従うのでなく、カードに書いてあることから感じられることに基づいて作業することにKJ法の醍醐味があるのです。うまくやれば、カードの配置によって、初めて全体像が明らかになります。

●グループワークでさらに威力を発揮

 KJ法は、個人でもグループワークでも使える手法です。そして、同じ項目でもその配置をめぐって議論が深まるものです。言葉を聞いただけでは、その意味するところはわかっても、全体に及ぼす影響やポジションは個人によって異なります。配置をめぐる議論を通じて、言葉や項目の解釈のずれが明らかになり、相互の理解が深まるでしょう。






知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100
永田豊志 著



【著者】永田豊志 (ながた とよし)
新規事業プロデューサー、株式会社ショーケース・ティービー最高執行責任者。 リクルートで新規事業開発を担当し、そのままメディアファクトリーで漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。



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