カルチャー
2015年1月23日
認知症に効く「ココナツオイル」どんな製品を購入すればいいの?
『アルツハイマー病が劇的に改善した!』より
アルツハイマー病の予防や症状改善に役立つ食材として、ココナツオイルが注目されています。この効果は、アメリカの女性医師、メアリー・T・ニューポートが、若年性アルツハイマー病と診断された夫スティーブをなんとか救う手立てはないかと調査をつづけて発見したもので、最近ではテレビなどでも紹介され、アンチエイジングやダイエットにも効くということから、スーパーなどでもココナツオイルは大人気となっています。では、どんな種類のココナツオイルを購入したらよいのでしょうか? また、手軽にココナツオイルを摂るにはどうしたらよいのでしょうか? メアリー・T・ニューポートの著書『アルツハイマー病が劇的に改善した!』から、こうしたココナツオイルに関する疑問について回答していきましょう。
どういう種類のココナツオイルを使えばいいか?
容器の裏のラベルを必ず確かめて、水素添加されておらず、トランス脂肪酸を含まないココナツオイルを探しましょう。
市場に出回っているココナツオイルには、未精製と精製済みのふたつのタイプがあります。
精製ココナツオイルはココナツの果肉を乾燥させたコプラから作られます。ラベルには、「レギュラー」や「オールナチュラル」、「RBD」(漂白脱臭精製済み)と表示されるのが一般的です。乾燥ココナツは漂白液に漬けられたあと、溶媒を使ってオイルを抽出します。それを高温で熱してさらに不純物を除き、液化するのです。このように熱が加えられるため、精製ココナツオイルにはココナツの味も香りもほとんどありません。
未精製のものは、一般的に「バージン」や「エクストラバージン」などの名称が付けられています。また、「生」や「オーガニック」などの名称が付けられていることもあります。こうした未精製のオイルは一般に収穫されたばかりのココナツから圧搾されたもので、加熱されていることはめったにありません。そのため、精製されたココナツオイルよりも香りがよく、栄養価が高いのです。
未精製のココナツオイルは、精製のものよりも価格が高めなことが多いですが、体によいのは、もちろん未精製のものになります。
ほかにどんなココナツ製品がココナツオイルを含んでいるか?
●ココナツミルク
ココナツミルクは、ココナツのオイルと水分が一緒になったものです。オーガニックのココナツミルク製品も売っています。
ココナツミルクを購入するときは、60ミリリットルに10~13グラムの脂肪を含む製品を探すとよいでしょう。安価なもののなかには、水でかなり薄めたものもあるので注意してください。また、ラベルに「ライト」と書いてあるものは、オイルの大半を取り除いた製品です。そうした低脂肪製品は、ココナツオイルを食生活に取り入れるという目的には合いません。
ココナツミルクにはタンパク質と少量の炭水化物も含まれているため、わずかに甘味があります。ココナツミルクはスムージーととてもよく混ざるし、牛乳の代わりにシリアルにかけたり、グラスでそのまま飲んだりすることもできます。多くのレシピで、牛乳を一部または全部、ココナツミルクに置き換えることができます。
●すりおろしたココナツやフレーク状にしたもの
ココナツをすりおろしたものやフレーク状にしたものも売っています。すりおろしたココナツはカップ3分の1の量に約15グラムのオイルと3グラムの繊維を含みます。実際、含まれる炭水化物の約70パーセントが繊維なのです。すりおろしたココナツ中のオイルは、ビタミンやその他の栄養素の吸収も助けます。
すりおろしたココナツは、温かいシリアルや冷たいシリアル、スムージー、スープ、リコッタチーズやカッテージチーズに混ぜることができるし、アイスクリームのトッピングにも使えます。
フレーク状のココナツは、山歩き用の携帯食にもよく入っています。甘味をつけていないフレークをスナックとしてつまむのが好きな人もいます。ココナツのおいしい食べ方として、自家製や市販のマカロンがあります。
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【著者】メアリー・T・ニューポート
医学博士。オハイオ州シンシナティで育ち、シンシナティ大学医学部を1978年に卒業。同地の小児病院で小児科の研修を受け、サウスカロライナ州チャールストンの大学付属病院で特別研究員として新生児学を修める。1983年にフロリダへ移住。タンパベイ地区の2か所の新生児集中治療室の医長として診療を続けている。夫スティーブ・ニューポートとは1972年に結婚し、娘ふたり、孫ひとりがいる。2008年に「アルツハイマー病の治療法があるのに、誰もそれを知らないとしたら?」と題するレポートを執筆。それが世界中に広まり、ギリシャで開かれた2010年アルツハイマー病国際会議での講演のテーマとなっただけでなく、この本のテーマともなった。
【監修】白澤卓二
順天堂大学大学院医学研究科 加齢制御医学講座 教授。神奈川県生まれ。1990年千葉大学大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。東京都老人総合研究所を経て2007年より現職。専門は、寿命制御遺伝子の分子遺伝学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。日本抗加齢医学会理事ほか所属学会多数。著書は『100歳までボケない101の方法』『「砂糖」をやめれば10才若返る!』等ベストセラー多数。NTV「世界一受けたい授業」、TBS「はなまるマーケット」、NHK「いっと6けん」、テレビ東京「L4 YOU!」ほか、新聞、雑誌などでも活躍中。
【訳者】日向やよい
会津若松市出身。東北大学医学部薬学科卒業。おもな訳書に「新型殺人感染症」(NHK出版)、「異常気象は家庭から始まる」(日本教文社)、「プリンセス願望には危険がいっぱい」(東洋経済新報社)などがある。
医学博士。オハイオ州シンシナティで育ち、シンシナティ大学医学部を1978年に卒業。同地の小児病院で小児科の研修を受け、サウスカロライナ州チャールストンの大学付属病院で特別研究員として新生児学を修める。1983年にフロリダへ移住。タンパベイ地区の2か所の新生児集中治療室の医長として診療を続けている。夫スティーブ・ニューポートとは1972年に結婚し、娘ふたり、孫ひとりがいる。2008年に「アルツハイマー病の治療法があるのに、誰もそれを知らないとしたら?」と題するレポートを執筆。それが世界中に広まり、ギリシャで開かれた2010年アルツハイマー病国際会議での講演のテーマとなっただけでなく、この本のテーマともなった。
【監修】白澤卓二
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会津若松市出身。東北大学医学部薬学科卒業。おもな訳書に「新型殺人感染症」(NHK出版)、「異常気象は家庭から始まる」(日本教文社)、「プリンセス願望には危険がいっぱい」(東洋経済新報社)などがある。