カルチャー
2015年1月23日
認知症に効く「ココナツオイル」どんな製品を購入すればいいの?
『アルツハイマー病が劇的に改善した!』より
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●ココナツ果肉
 冷凍や缶入りのココナツ果肉は、たくさんの砂糖が含まれていることが多く、オイルの含量はそれほど多くありません。果肉はココナツボールや、太い紐状の「ココナツスポート」として容器入りで売られていることもあります。これらはフルーツサラダに加えるのにぴったりです。

 新鮮なココナツは小さく切り分けて生で食べることができます。5センチ四方の一切れは15グラムのオイル(大さじ1杯とほぼ同じ)と4グラムの繊維を含み、約160キロカロリーに相当します。ただし、ココナツから果肉を取り出すのはかなり大変です。

 ブルース・ファイフの『Coconut Lover's Cookbook(ココナツ好きの料理本)』では、ココナツの窪んだところに穴をふたつ開けて水分を抜いたあとオーブンに入れ、約200℃で20分加熱することを勧めています。このとき出る水分を漉して飲むのも楽しみのひとつで、わたしはいつもスティーブと分けあって飲んでいます。水分にも大事な栄養素が含まれています。ココナツが冷えたら、ハンマーなど適当な道具で割ります。果肉は先が尖っていないナイフで殻からこそぎ取ります。一連の作業には手間も時間もかかるが、それだけの価値は充分にあると考える人もいます。ココナツ果肉は冷凍庫で1週間以上保存できます。

●ココナツ水
 ココナツ水には、ココナツオイルが含まれていませんが、多くの栄養素を含み、ほかの健康増進効果があります。電解質組成が人の血しょうと似ており、脱水症の予防や治療に役立ちます。

●MCTオイル
 MCTオイルはココナツオイルの一部分で、自然食品店やインターネットで買えます。多忙で、料理にそれほど時間をかけられない人には重宝するでしょう。MCTオイルはエネルギーとして消費され、脂肪として蓄えられることがないので、食事中のほかの脂肪をこれに置き換えれば、体重を減らしたい人にも便利です。

ココナツオイルをどれくらい摂るべきか?


 あまり急にたくさん摂り過ぎると、消化不良や腹痛、下痢を起こす恐れがあります。そうした症状を避けるには、食べ物と一緒に摂り、一度に小さじ1杯から始めて、だんだんに増やしていくようにします。大丈夫なことを1週間かそれ以上かけて見極めながら、増やしていくのがよいでしょう。

 徐々に量を増やして、体格にもよりますが、日に大さじ4~6杯を2回から4回の食事に分けて摂れるようにすることが、最終目標になります。

 もし下痢を起こしたら、その前の分量まで戻ります。少なくとも数日、その分量で試してみてから、再び増量してみましょう。

 ただし、誰でもこれほど大量のオイルに耐えられるようになるわけではありません。ひとつのやり方として、1リットルの容器にMCTオイル400ミリリットルとココナツオイル300ミリリットルを入れて混ぜたものを、小さじ1杯から始めて、様子を見ながら増やしていく方法があります。この混合物は室温では液状で、固化しません。スティーブは現在、このミックスを毎食大さじ3杯、寝る前に大さじ2杯、計11杯摂っています。

ココナツ製品はどれくらい摂れば、ココナツオイルと同じ効果があるか?


 大さじ1杯のココナツオイルに匹敵する量を含むのは次の通りです。

・ココナツミルク(希釈していないもの):大さじ4と2分の1杯
・ココナツ果肉:5センチ四方で厚さ1センチ強の一切れ
・すりおろしたココナツ:カップ3分の1杯
・ココナツオイルカプセル(1グラム):14カプセル

ココナツ製品はどのようにして保存するか?


 ココナツオイルは、室温で少なくとも2年間保存できます。ココナツオイルを冷蔵保存する必要はありません。どうしても冷蔵庫で保存したい場合は、大さじ1杯か2杯ずつ、プラスチックの製氷トレーの仕切りに入れましょう。容器のまま冷蔵庫に保存すると、固くなって容器から取り出せなくなるので注意してください。

 ただしココナツミルクの場合は、開封後に冷蔵保存し、数日で使い切れなかったときは廃棄しましょう。

 すりおろしたものや、フレーク状にしたココナツは室温で保存できますが、冷蔵庫に入れればより長持ちします。

 殻から取り出したばかりのココナツは、冷蔵庫で数日、冷凍庫なら2週間、保存できます。

(了)





アルツハイマー病が劇的に改善した!
米国医師が見つけたココナツオイル驚異の効能
メアリー・T・ニューポート 著  日向やよい 訳  白澤卓二 監修



【著者】メアリー・T・ニューポート
医学博士。オハイオ州シンシナティで育ち、シンシナティ大学医学部を1978年に卒業。同地の小児病院で小児科の研修を受け、サウスカロライナ州チャールストンの大学付属病院で特別研究員として新生児学を修める。1983年にフロリダへ移住。タンパベイ地区の2か所の新生児集中治療室の医長として診療を続けている。夫スティーブ・ニューポートとは1972年に結婚し、娘ふたり、孫ひとりがいる。2008年に「アルツハイマー病の治療法があるのに、誰もそれを知らないとしたら?」と題するレポートを執筆。それが世界中に広まり、ギリシャで開かれた2010年アルツハイマー病国際会議での講演のテーマとなっただけでなく、この本のテーマともなった。

【監修】白澤卓二
順天堂大学大学院医学研究科 加齢制御医学講座 教授。神奈川県生まれ。1990年千葉大学大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。東京都老人総合研究所を経て2007年より現職。専門は、寿命制御遺伝子の分子遺伝学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。日本抗加齢医学会理事ほか所属学会多数。著書は『100歳までボケない101の方法』『「砂糖」をやめれば10才若返る!』等ベストセラー多数。NTV「世界一受けたい授業」、TBS「はなまるマーケット」、NHK「いっと6けん」、テレビ東京「L4 YOU!」ほか、新聞、雑誌などでも活躍中。

【訳者】日向やよい
会津若松市出身。東北大学医学部薬学科卒業。おもな訳書に「新型殺人感染症」(NHK出版)、「異常気象は家庭から始まる」(日本教文社)、「プリンセス願望には危険がいっぱい」(東洋経済新報社)などがある。
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