スキルアップ
2015年2月2日
優良FX会社を見極められれば、海外FXが断然有利!
[連載]
黄金の扉を開く賢者の海外FX投資術【3】
文・榊原卓丸
連載の第1回、2回では、ドル円の2017年目標値165円の根拠についてお話ししてきました。今回からは、FX取引をするならぜひ活用したい、海外のFX会社を利用した取引(ここでは「海外FX」と呼びます)のメリットと活用法を解説していきます。
フランショックと今後の海外FX会社の信頼性
海外のFX会社についてお話しする前に、直近の海外FX関連の大きな話題についてふれておきましょう。
ご存じのように、1月15日にスイス中央銀行によるユーロフランの下限1.2000の撤廃がありました。
これまで1.2000が下値サポートだと考える投資家が多かったために買いポジションが大きく、この反動で大量のストップロス注文が執行されました。
これによりユーロフランは実に30%もの大暴落となりました。急落幅もさることながら値が飛んで(途中価格がつかない)の暴落により投資家に証拠金を超える損失が発生しました。
この証拠金以上の損失をいったんFX会社が被ることになったためFX大手Alpariが破たん、FXCMも2億ドルを超える損失計上を発表しています。
(ちなみに著者の書籍『黄金の扉を開く賢者の海外FX投資術』で紹介した海外FX会社はどこも問題が出てないことを確認しておりますので、現在ご利用されている方はご安心ください)
FX会社の方々の話によると、今回はリーマンショックの比ではないインパクトだったそうです。
こういうニュースが流れた後ですので、海外FXは危険と思われる方も多いでしょう。
ただ現在、他の通貨ペアを見ても今回のフランショックのようなことは当分起きそうにもありません。
このため今回のフランショックを切り抜けたFX会社で一定の条件を満たした会社であれば、リスクは低いといえるでしょう(FX会社の選び方については後述します)。
「海外FX」4つのメリット
普通に考えれば利用までの流れは国内FX会社のほうが楽です。わざわざ海外FXをやる以上メリットがないと割にありません。
実は海外FXには大きく4つのメリットがあります。
(1)ハイレバレッジの利用(100倍以上での運用も可能)
(2)通貨ペア以外に株価指数先物や金などのCFD(※)も同一口座で取引できる
(3)複数口座の保有が可能
(4)コピートレードなどの独自サービスが利用できる
※CFD:CFDとはContract For Differenceの略語で差金決済取引のことを言います。ざっくりでいうとCFDは金や日経平均株価などの商品指数をFXのようにレバレッジをかけて取引する金融商品です。トレードの幅が広がり利益を狙う機会も多くなります。
では、順番に説明していきます。
(1)ハイレバレッジの利用(100倍以上での運用も可能)
日本のレバレッジは最大25倍です。
これに対して海外FX会社では、ほとんどのブローカーで100倍以上のレバレッジでの口座開設が可能です。
ハイレバレッジというと無茶なトレードのイメージがありますが、勝率が高いと想定した場合にストップロスを狭めにしてポジションをとるなどすれば有効に作用します。
(2)通貨ペア以外に株価指数先物や金などのCFDも同一口座で取引できる
海外FX会社の多くでは通貨ペアだけでなく日経平均やダウ、S&P500、金(ゴールド)などのCFDの取引も可能です。
FXで取り扱われている一部の通貨ペアと、株価指数や金価格などは同じような動きや逆に反対の動きをしやすいものがあります。
例えばリスク選好の動きが強まった際に日経平均は上昇しますし、ドル円では円安方向に動きやすい修正があります。逆にリスク回避の動きが出た場合には、日経平均は下落し、為替は円高に進みやすい傾向にあります。
円安になると輸出企業の業績にはプラスに左右するため、株価も上がるから連動するというのが昔からの通説ですが、実際には売買主体である海外投資家が「円ショート(売り)、株ロング(買い)」をセットで持っているため同じような動きになりやすいといえます。
実際に2014年末から2015年1月20日までのドル円と日経平均CFDの日足チャートを見てみましょう。上のチャートが日経平均で下のチャートがドル円です。
(チャートはBig Boss FinancialのMT4です)
赤枠の箇所が1月5日になります。年末から年始にかけて日経平均は下落基調となっています。それに対してドル円は高値圏でのもみ合いとなっています。
この場合、ドル円が遅れて下落する可能性があるので新規で売りポジションを建てるか、もし買いポジションを持っていたら決済するという判断ができます。
実際にその後日経平均同様にドル円も下落しています。単純な方法ですが有効性は高いです。
また逆にドル円に対して日経平均の方が出遅れている場合であれば日経平均をトレードすることもできます。
このようにCFDのチャートを表示して値動きを確認することで勝率の高いトレードをすることができます。
海外FXであればMT4という1つの売買プラットフォーム上で多様な商品を同一画面で確認・取引することができるのです。
個人的には海外FXを使う一番のメリットはここだと考えています。
次回は海外FXを使うメリットを引き続き説明しながら、FX会社の選ぶ方法を解説します。
《他の海外FXを使うメリットについては 次回へ続く》
※本連載は情報提供を目的としており、投資などの最終判断はご自身でなさるようお願いいたします。本連載の情報により生じたいかなる損害については、情報提供元および執筆者は一切の責任を負いかねます。
【著者】榊原卓丸(さかきばらたくまる)
2014年に世界的に有名なリアルマネーによるトレードコンテスト2014 World Cup Championship of Forex Trading(米国Robbins Trading Company主催) にて準優勝を達成。
http://www.worldcupchampionships.com/live-stats-3
1977年生まれ。大分県出身。関西学院大学卒業後、新光証券(現みずほ証券)を経て、株式会社ディーネット代表取締役として著名投資家の資産運用業務を担当。ファンド関係者など様々な業界人脈を築く。同社代表取締役を辞任後、三京証券株式会社にて日経225先物、日本株のディーリングを行う。現在はTrade Tools株式会社代表取締役。FX、日経225先物、株式等で国内・海外の大口投資家へ助言を行うほか、自動売買システムの企画・開発を行う。著書に、『卓丸の1日5分から始める日経225mini』『ほったらかしでも月100万儲かるFX自動売買』(かんき出版)、『株で儲けるためのNISA徹底活用術』(自由国民社)、『黄金の扉を開く 賢者の海外FX投資術』(SBクリエイティブ)がある。
2014年に世界的に有名なリアルマネーによるトレードコンテスト2014 World Cup Championship of Forex Trading(米国Robbins Trading Company主催) にて準優勝を達成。
http://www.worldcupchampionships.com/live-stats-3
1977年生まれ。大分県出身。関西学院大学卒業後、新光証券(現みずほ証券)を経て、株式会社ディーネット代表取締役として著名投資家の資産運用業務を担当。ファンド関係者など様々な業界人脈を築く。同社代表取締役を辞任後、三京証券株式会社にて日経225先物、日本株のディーリングを行う。現在はTrade Tools株式会社代表取締役。FX、日経225先物、株式等で国内・海外の大口投資家へ助言を行うほか、自動売買システムの企画・開発を行う。著書に、『卓丸の1日5分から始める日経225mini』『ほったらかしでも月100万儲かるFX自動売買』(かんき出版)、『株で儲けるためのNISA徹底活用術』(自由国民社)、『黄金の扉を開く 賢者の海外FX投資術』(SBクリエイティブ)がある。