スキルアップ
2017年11月15日
知っていますか?「聞き上手」の3大ポイント
『誰とでも会話が弾み好印象を与える聞く技術』より
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あなたは「この人、私の話を聞いてくれない……」と思ったことはありませんか? そんな人によい印象をもちましたか? 会話が弾みましたか? 納得できましたか? 信頼できましたか? 上手に話すことやプレゼンの技術に熱心な人はたくさんいますが、聞くことに無頓着な人はそれ以上にいます。逆にいえば、人の話をきちんと聞ける人は、それだけで間違いなく頭一つ抜けているということなのです。サイエンス・アイ新書『誰とでも会話が弾み好印象を与える聞く技術』の著者、山本 昭生さんに、「聞き上手」になるためのポイントをお聞きしました。


会話のとき、自分のほうが長く話してませんか?


 10年くらい前から「聞き方って大切ですよね」という方が増えています。たとえば、聞き方の講座を自費で受講して勉強する人、企業内の「聞き方研修」に参加する人、聞き方の本を自分で探して勉強する人、などです。

 先日、上梓した『誰とでも会話が弾み好印象を与える聞く技術』を、40代後半の知人にお送りしたところ、「部下も増えたし、ちょうど学ぼうと思って3カ月前に別の方の本を買ったのですよ。ちょうどよいときに送ってくれましたね」と喜ばれました。

 また「聞き方は大切なんですよね......」(30代中盤)、「最近、若い人とのコミュニケーションが難しいと思っていたので勉強になります」(50代前半)といった返事があり、「聞き方の大切さ」が高まっていることを実感しました。

 あなたは、聞き方の大切さを意識して、「実行している」「実行していると思う」「実行できていない」のどれに近いでしょうか?

 お互いに対等な関係の場合、あなたの周りで「聞き方」と「話し方」をバランスよく織り交ぜてコミュニケーションをとっている人は、どのくらいいるでしょうか?

 2016年、1,083名から回答を得られたアンケートでは、「会話のときにあなたが話している時間は、全体の半分以上のことが多いですか?」という質問に、男性の10.7%、女性の12.2%が「はい」と答えました。また、男性38.0%、女性42.5%が「どちらともいえない」という答えでした。

 しかし、「どちらともいえない」という人は、「もしかしたら、半分以上は自分のほうが話している」と考えたほうがよいかもしれません。そう思っていなければ、「話が長い人」「人の話を取ってしまう人」「私が! 私が! の人」だと思われてしまう可能性があります。

「見た目」「相づち」「質問」が聞き上手の基本!


 聞き上手になるために欠かせない最も基本的なことは、

(1)「見た目」
(2)「相づち」
(3)「質問」

の3つです。この3つを押さえておけば、最低限の良い聞き方ができます。



誰とでも会話が弾み好印象を与える聞く技術
相手の話を自然と引き出す「聞き上手」になる
山本 昭生 著/ 福田 健 監修



【著者】山本昭生(やまもと あきお)
国立・電気通信大学通信機械工学科卒業後、大手総合電機メーカーに入社。その間、1982年に話し方研究所のインストラクター資格を取得。1998年から会社の技術業務に加えて、社内研修の講師も担当。並行して話し方研究所の講師としても活動。その後、話し方研究所主任教授、NPO話し方ネットワーク理事長を歴任。現在、人材育成コンサルタント代表として、社会人、大学生のコミュニケーション講座、就職面接講座を実施している。全国の国家公務員、地方公務員、日本銀行、公益財団、一般企業のなどの研修講師として活動し、国家公務員研修、日本銀行では10年以上、全国の地方公務員研修、東京電力、大阪ガス、りそな銀行、久光製薬、ボッシュなどでは5年前後、講師を務めた。おもな著書は、現在10刷の『論理的に話す技術』(サイエンス・アイ新書)、6刷の『まず1分間にまとめる話し方超整理法』(日本実業出版社)、『理工系のための就活の技術』(サイエンス・アイ新書)などで、共著もある。

【監修】福田 健(ふくだ たけし)
中央大学法学部卒業後、大和運輸(現ヤマト運輸)入社。言論科未亡人学振興協会指導部長、理事を経て、話し方研究所を設立し、所長に就任、現在、会長。「子どもは『話し方』で9割変わる」「女性は話し方で9割変わる」「人生は『聞く力』で9割変わる」(経済界)など100冊を超える著書がある。
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