ビジネス
2014年4月22日
与沢翼・成功のカラクリ【2】たった1つに執着し、他はすべて捨てろ
[連載]
秒速で10億円稼ぐありえない成功のカラクリ【2】
文・与沢 翼
日本一のたこ焼きでなくてもいい、最低限おいしいたこ焼きをつくる
ひとつのことを突き抜ける、ということと、完成度を高めるということは似ているようだが違う。
これから成功のための戦略のステップを上がっていこうという人が、最初から最高レベルの完成度のものをつくれるかといえば、それは難しいだろう。
中には、いつまで経っても商品力を高めることばかりにリソースをつぎこんで「なかなか、ブレイクしない」という残念な人がいる。
いつか自分の実力を分かってもらえる、というように秘めた自信を持つのはいい。ただ、練習ばかりして試合に出なければ結果は出せないのと同じで、どんな商材も流通のプロセスの中に投じなければ成功はあり得ないのだ。
どれだけ自分自身や自分の商品に自信があっても、それを流通させない限り価値はゼロである。
もちろん、流通の仕組みをつくることは大変で自分にはできないという人もいる。それなら、他の誰かと手を組んでやればいい。人を集めてくれる人に、アフィリエイトでお金を使ったり、セールスしてくれる人に成功報酬を与えればいいだけのことだ。
この部分を戦略的に考えられるかどうかでも、成功の一歩が踏み出せるかどうかが違ってくる。
日本一のたこ焼きでなくてもいい、最低限のたこ焼きをつくることが大事だ。
最初は最低限おいしいたこ焼き、これならお金を払ってもらえるというものでビジネスをつくっていく。そして経済基盤を確立しながら、利益が生まれてきたらそれを研究開発の投資にも回す。たとえば、たこ焼きとの意外性のあるフュージョン(融合)で、イタリアンのシェフに監修してもらってもいい。
「古代ローマたこ焼き」というような(誰かつくってください)ものを仕掛け、さらに話題をつくる。しかもあまり設備投資はせずに既存のものでうまく部分的にオペレーションを変えるだけで対応できるものにして、アフィリエイトの手法なども使ってバズマーケティングをしていけばいい。
これを最初からするのではなく、走り始めてからするのがポイントである。
ソフトウェアも最初はバグだらけでもいい。最低限の基準を満たしたもので、あとは使いながら改良を重ねていく方法は、短期間で限定した機能の開発と評価をくり返していく「アジャイルソフトウェア開発手法」として知られている。
最高のものを極めてからでないと成功できない、稼げないというのは誤解なのだ。
私もそうだが、最低限のものでスタートしても十分、人生は変えられるのである。そのために必要なのは、たったひとつ、何か最低限の基準を満たしたあなたの「売り」になるものだけ。まだ、そこでは差別化できていなくても構わない。タネの状態でいいから、確実に用意しておくことが第一歩だ。
そして、もうひとつ。その成功のタネを咲かせるために、ここまで話してきた「成功の壁」を越える力をつけてほしい。
成功とは、本来シンプルなものである。自分だけの成功のタネと成功の壁を越える力。それさえあれば、誰でも成功はできる。
(第2回・了)
【著者】与沢 翼(よざわ つばさ)
1982年11月11日生まれ。早稲田大学卒業。株式会社Free Agent Style Holdings代表取締役会長。2017年、年商1000億円のグループ企業を目標にビジネスを展開し続ける。テレビ番組「笑っていいとも」「ダウンタウンDX」「有吉ジャポン」「ありえへん∞世界」、雑誌「週刊新潮」「週刊ダイヤモンド」「AERA」「週刊ポスト」「東京ウォーカー」、ラジオ「J-WAVE」など多数出演。今、最も注目を集める若手起業家である。著書に『Super Free Agent Style』(角川フォレスタ)、『秒速で1億円稼ぐ条件』(フォレスト出版)、『秒速で10億円稼ぐありえない成功のカラクリ』(SBクリエイティブ)がある。
1982年11月11日生まれ。早稲田大学卒業。株式会社Free Agent Style Holdings代表取締役会長。2017年、年商1000億円のグループ企業を目標にビジネスを展開し続ける。テレビ番組「笑っていいとも」「ダウンタウンDX」「有吉ジャポン」「ありえへん∞世界」、雑誌「週刊新潮」「週刊ダイヤモンド」「AERA」「週刊ポスト」「東京ウォーカー」、ラジオ「J-WAVE」など多数出演。今、最も注目を集める若手起業家である。著書に『Super Free Agent Style』(角川フォレスタ)、『秒速で1億円稼ぐ条件』(フォレスト出版)、『秒速で10億円稼ぐありえない成功のカラクリ』(SBクリエイティブ)がある。