カルチャー
2015年9月10日
政治家、芸能人にも人気の「断食道場」とは?──断食道場体験記パート1
[連載] “レアメタル王”の世界裏読み・逆読み・斜め読み【1】
文・中村繁夫
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断食道場3日目「ベロが真っ白になってびっくり!」


断食食堂3日目~9日目の舌の状態

 断食を始めると3日目あたりが一番空腹感に襲われるらしい。朝起きて鏡を覗いたらある異変に気がついた。ベロを見たら舌苔が真っ白になっている。

 院長先生に聞いてみると身体の毒素が舌からも排出されるという。白いベロはまだましな患者で重篤な患者によっては黄色や橙になるらしい。癌患者の場合は真っ黒になるとの事で私の場合、白いベロでまだ安心したくらいである。

 舌苔がでると無闇に固形物を口に入れてはいけない信号らしいが、中には隠れて買い食いをして胃痙攣で病院に担ぎ込まれるケースもあるらしい。ココの道場は人参ジュースを飲むから完全断食ではないが、それでも断食後の間違った食事の摂取が危険なのである。

 それから3日目あたりから口臭が臭くなったり目やにが出てくる。これも毒素を出しているデトックス効果である。人によっては耳垂れや痰や鼻汁がでる。煙草の習慣のある人はサウナに入るとニコチンの汗が出てくる。女の人はオリモノが出てくる。人間の穴という穴から老廃物を排出するという訳である。

 断食の結果当然ながらウンチは出なくなるが、生姜茶の利尿作用のためにオシッコはドンドンでてくる。しかも濃くて黄色い尿が出てくる。どうやら身体の中の毒素や老廃物がおもに小便に混ざって排出されるのだ。

 これらの断食の第1段階がいわゆる断食反応である。身体がだるくなって肩が凝る。頭痛や吐き気や古傷が疼くケースもあるらしい。どうやら3日目あたりが一番苦しい時期であるが、私の場合はそれ程ではなかったので助かった。むしろ女房の方が断食反応がきつくて、立ちくらみや不眠に悩んでいたからかなり個人差があるようだ。たった3日にして体重は予定通り順調に落ちてきている。

 80.2Kgあった体重が77.7Kgになったから既に2.5Kgも落ちたことになる。

 血糖値も飛躍的な改善だ。血圧も劇的に低下してきた。前立腺肥大も無くなってきたのか、オシッコのキレの悪かったのが改善された。わずか3日にして順調な仕上がりだから嬉しくなってきた。次の血液検査の日が楽しみになってきた。3日目もいつもと同じように朝は4時半に起床して、朝風呂に入って気を紛らわせる。

 断食道場にいる間、毎日3回も温泉に入っている。サウナにも入るから代謝が上がり汗もよく出るようになってきた。少し温度の低い露天風呂で長湯をして、5分ぐらいサウナで汗を流す。次に熱めの室内の風呂に入ってからもう一度露天風呂に入る。その後、20分ぐらい森の見えるデッキに座って体を冷ます。このサイクルを3回繰り返すと2時間は経っている。

 話は横道に逸れるが、長男は2泊3日で入院したが、仕事があるので退院してしまった。本人は健康体だが肥満が進んでいて悩んでいる。単に体重を落としたいだけなら若い人には例の「ライザップ」の方が良いのかもしれない。ライザップは、2カ月で体脂肪率を10%まで落とすという。だが、炭水化物や糖分の摂取は無しで、肉類タンパク質だけと聞くが不自然な気がする。まだ断食道場の人参ジュース断食の方が安心できる。

 さて、3日目の朝の8時に血糖値検査がある。石原院長自ら採血して頂き、食事前血糖値をチェック。普段は180~200あった血糖値の数値が今は何と145まで下がっている。正常値は120だから、まだかなり高いがかなりの改善である。

 ここ数年は糖尿病療養指導士の管理下にいたが、たった3日目で血糖値が145まで落ちたのは断食効果である。これまで、高価な多くの西洋薬を飲んでいたのが馬鹿馬鹿しく思えてきた。






中国との付き合い方はベトナムに学べ
中村繁夫 著



【著者】中村繁夫(なかむらしげお)
京都府生まれ。大学院在学中に世界35カ国を放浪。専門商社の蝶理に入社し、以後30年間レアメタル部門で輸入買い付けを担当する。2004年、部門ごとMBOを実施し、日本初のレアメタル専門商社アドバンストマテリアルジャパンの代表取締役社長に就任する。「レアメタル王」として、世界102 カ国で数多くの交渉を経験するなかで、ベトナム人の交渉術が日本人に参考になることを説く。近著は、『中国との付き合い方はベトナムに学べ』(SBクリエイティブ)。
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