カルチャー
2014年7月29日
「筋トレを継続させる」
常識やぶりの金言ベスト5
常識やぶりの金言ベスト5
[連載]
50歳を過ぎても身体が10歳若返る筋トレ【3】
文・増田晶文
筋トレは一生モノ
ウエイトトレーニングで成果を出すためには、「継続」がいちばんのポイントとなる。
初心者は、週2回か3回のペースをできるだけ崩さず、半年続けていただきたい。
数ある筋トレの教科書には、たいてい「3カ月がんばれ」と書いてある。だけど、フツーの人、しかもミドル&シニアが変化を自覚するまで、やっぱり2シーズンは必要になる(ホントは1年といいたいところ)。
この夏に筋トレデビューしたら、冬を愉しみにして鍛えよう。半年の峠を越すことができたら体型の変化、姿勢がよくなった、力がついた、体脂肪が落ちた、体調が上向きになった......などなどを自覚できるはず。
ただ、筋トレの実りを手にするまでの道のりは確かに長い。その間にはメゲてしまったり、急ぎたくなることもあるだろう。
ならば――今回は「筋トレを継続させる心得」を伝授しよう。
前回に書いたけれど、私が臆面もなく、「いまが最高の肉体だ!」と叫んだのは47歳のことだった。
その時点で20年以上も筋トレしていたんだから、初心者諸氏は気を長~~~~く持ってことにあたるべき。
それに、筋トレ依存症になって、日々バーベルを偏愛していた20代後半よりも、筋トレの頻度を落とした40代のほうが、結果的に満足できたという事実に着目してほしい。
金言1:筋トレはガムシャラにやるより、むしろ気持ちに余裕をもってあたるべし
仮に50歳ミドルが、これから筋トレをスタートさせて、70歳でも実年齢より若々しい肉体を保持できていたら――すばらしいことではないか。
同様に、「オレもすっかりオッサンだから」とボヤきつつ、たぷついた腹をつまんでる30代後半の男性も、10年後に名実ともミドルエイジとなったとき、すっきりしたスタイルなら大いに面目躍如できるはず。
大事なのは、筋トレをライフスタイルに組み込み、一生をかけて取り組むことなのだ。
金言2:比較するのは自分。他人と比べない
筋トレは仕事じゃないし、テストでもない。だから、筋肉の発達をいちいち他人と比較する必要はない。人は人、自分は自分。この分別が大事だ。ひたすらに、理想の肉体美をイメージしながらデザインしていく。
そうでないと、愉しいはずの筋トレがストレスになってしまう。
とはいえ、筋肉の資質を無視して目標設定してはいけない。筋肉にも「才能」がある。これをよく承知しておくべきだ。
・骨格がしっかりして、骨も太いと筋肉の発達がいい。
・長身で手足が長いモデル体型より、冷蔵庫みたいな体型のほうが筋肉はつきやすい。
・デブはガリよりパワーがある。
・胃腸が丈夫だと筋肥大しやすい。
骨太で手足が短くゴツゴツした体型、ややデブ気味であっても、真剣に(つーか筋肉に人生を捧げたら)、高い確率で真性マッチョに変身できる。うまくすれば、ボディビル大会でトロフィーがもらえるかも。
反対に骨が細くて華奢、胃腸も弱いガリ・タイプはこういう手合いと張り合っても、絶対に筋量では勝てない。
しかし、クサったり失望してしまう必要はまったくない。筋肥大の才能がなくても、いくらだって筋トレは満喫できる。かくいく私も、どちらかというとガリ・タイプだ。
加えて、世は痩せマッチョ志向の全盛期。過剰な筋肉をまとうのではなく、エグザイルの面々や西島秀俊のように、細身でも筋肉にキレのある体型が望まれている。
私と同じ世代の読者なら、痩せマッチョといえばブルース・リー!
彼みたいなスタイルになれれば最高!
ご安心あれ、筋肉の才能がなくても細マッチョにはなれる。もちろん、筋肥大の才能に恵まれた方は、大いに励んで資質をまっとうしてほしい。
自分のタイプにあわせて、美学にそって筋肉をデザインする――これが筋トレの醍醐味だ。
【著者】増田 晶文(ますだ まさふみ)
作家。1960年生まれ。26歳から本格的にウエイトトレーニングを開始し現在進行形、雑誌「Tarzan」でも紹介される。身長170センチ、体重60キロ、体脂肪率5.9%(2014年2月22日時点)。「Number」などの雑誌でトップアスリートやトレーニングコーチたち、さらにサッカーワールドカップ、オリンピックなど国際大会を数多く取材。ボディビルダーたちを主人公にした著書『果てなき渇望』で文藝春秋Numberスポーツノンフィクション新人賞を獲得。同作品は2000年に書籍化され、「文藝春秋が選ぶスポーツノンフィクション単行本部門第1位」にも輝いた。著書に、『ジョーの夢 新島襄と徳富蘇峰、そして八重』(講談社)、『うまい日本酒はどこにある』(草思社文庫)などがある。近著は『50歳を過ぎても身体が10歳若返る筋トレ』(SB新書)。
作家。1960年生まれ。26歳から本格的にウエイトトレーニングを開始し現在進行形、雑誌「Tarzan」でも紹介される。身長170センチ、体重60キロ、体脂肪率5.9%(2014年2月22日時点)。「Number」などの雑誌でトップアスリートやトレーニングコーチたち、さらにサッカーワールドカップ、オリンピックなど国際大会を数多く取材。ボディビルダーたちを主人公にした著書『果てなき渇望』で文藝春秋Numberスポーツノンフィクション新人賞を獲得。同作品は2000年に書籍化され、「文藝春秋が選ぶスポーツノンフィクション単行本部門第1位」にも輝いた。著書に、『ジョーの夢 新島襄と徳富蘇峰、そして八重』(講談社)、『うまい日本酒はどこにある』(草思社文庫)などがある。近著は『50歳を過ぎても身体が10歳若返る筋トレ』(SB新書)。