カルチャー
2015年2月5日
賢い人は保険を総支払額で考える
[連載]
保険ぎらいは本当は正しい【8】
監修・横川由理 文・長尾義弘
保険は家の次に大きな買い物
突然ですが、あなたの保険の総支払額を、ご存じでしょうか?
毎月の保険料はわかっていても、総支払額についてまでは、わかる人は少ないと思います。
生命保険文化センターの調べでは、1世帯あたりの年間払込保険料は41万6,000円。月額は、約3万4,700円です。
保険は、30年、40年と長期での支払になりますから、総支払額は、30年だと1,248万円。40年の場合は、1,664万円になります。
この金額をみれば、「保険は家の次に大きな買い物」と言われる理由がわかるでしょう。
毎月自動的に引き落とされているので、その実感はわかないかもしれませんが、超長期にわたって支払っていくので、とても高額な商品になるのです。
家を購入する場合は、見積もりで総支払額がいくらになるのかわかります。車を買うときも同様です。
しかし、保険の場合はどうでしょうか?
保険のパンフレットには、総支払額は記載されてはいません。
加入時の年齢などの条件によって総支払額が変わることや、途中での解約が可能なことなどの事情により、一概に言えないという理由でしょう。
保険の総支払額を知っておこう
保険を選ぶときには、支払う保険料の総額を自分でチェックしてみましょう。
計算は、簡単です。
記載されている月額の保険料に12を掛けて、まず年額にします。そこに支払年数を掛ければ、総額が出ます。
更新型の定期保険の場合は、月額保険料に12を掛けて年額の保険料に年数を掛け、更新後の保険料にも同じように年額にして年数を掛けて、順に足していけばいいのです。
計算が面倒な場合は、保険会社の営業員か、保険会社のお客様相談窓口に連絡をすれば、支払総額を教えてくれます。
おそらく、その金額にビックリするのではないかと思います。
◎短期払い
月額保険料×12ヵ月×年数=支配総額
◎終身払い
月額保険料×12ヵ月×年数(※)=支配総額
※何歳に死亡するわからないので、平均余命で計算を
◎更新型の場合
(1)○歳~○歳
月額保険料×12ヵ月×年数=支配額
(2)○歳~○歳
月額保険料×12ヵ月×年数=支配額
(3)○歳~○歳
月額保険料×12ヵ月×年数=支配額
(1)+(2)+(3)=支払総額
(第8回・了)
[連載]保険ぎらいは本当は正しい 記事一覧
[1]保険は「何に?」ではなく、「入る」「入らない」から考えよう
[2]不安を何でも保険で解消は、大間違い
[3]保険の「万が一」って、どのぐらいの割合?
[4]実は簡単には使えない保険の特約の「罠」(前編)
[5]実は簡単には使えない保険の特約の「罠」(後編)
[6]「今、保険を解約すると損ですよ」のホンネ――保険会社の営業トーク
[7]「何となく入っている人」は必見! 保険選び3つのポイント
[8]賢い人は保険を総支払額で考える
[9]保険を見直す際には、「保険の空白期間」に要注意!
[10]貯蓄性保険の保険料値上げ・販売中止の続出でどうする?
[11]最大52%もの割引がある「リスク細分型保険」の魅力
[1]保険は「何に?」ではなく、「入る」「入らない」から考えよう
[2]不安を何でも保険で解消は、大間違い
[3]保険の「万が一」って、どのぐらいの割合?
[4]実は簡単には使えない保険の特約の「罠」(前編)
[5]実は簡単には使えない保険の特約の「罠」(後編)
[6]「今、保険を解約すると損ですよ」のホンネ――保険会社の営業トーク
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[8]賢い人は保険を総支払額で考える
[9]保険を見直す際には、「保険の空白期間」に要注意!
[10]貯蓄性保険の保険料値上げ・販売中止の続出でどうする?
[11]最大52%もの割引がある「リスク細分型保険」の魅力
【監修者】横川由理(よこかわゆり)
FPエージェンシー代表、CFP、証券アナリスト、MBA(会計&ファイナンス)。お金の知識を広めることをライフワークとして、ファイナンシャル・プランニング技能士資格取得講座、マネー講座、執筆などを中心に幅広く活動している。著書に『50歳から役に立つ「お金のマル得術」』『老後にいくら必要か?』『アベノミクスで変わる「暮らしのお金」の○と×』(以上、宝島社)など多数。監修には「別冊宝島」の年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』などがある。
http://fp-agency.com/
【著者】長尾義弘(ながおよしひろ)
ファイナンシャルプランナー、AFP。お金のしくみ、保険のカラクリについての得する情報を発信している。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。いくつかの出版社の編集部を経て、1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生みだす。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『こんな保険には入るな!』(廣済堂出版)、『商品名で明かす今いちばん得する保険選び』(河出書房新社)などがある。
http://neo.my.coocan.jp/
FPエージェンシー代表、CFP、証券アナリスト、MBA(会計&ファイナンス)。お金の知識を広めることをライフワークとして、ファイナンシャル・プランニング技能士資格取得講座、マネー講座、執筆などを中心に幅広く活動している。著書に『50歳から役に立つ「お金のマル得術」』『老後にいくら必要か?』『アベノミクスで変わる「暮らしのお金」の○と×』(以上、宝島社)など多数。監修には「別冊宝島」の年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』などがある。
http://fp-agency.com/
【著者】長尾義弘(ながおよしひろ)
ファイナンシャルプランナー、AFP。お金のしくみ、保険のカラクリについての得する情報を発信している。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。いくつかの出版社の編集部を経て、1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生みだす。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『こんな保険には入るな!』(廣済堂出版)、『商品名で明かす今いちばん得する保険選び』(河出書房新社)などがある。
http://neo.my.coocan.jp/